【具体策編】リクルートの戦略発表から今後の採用戦略を考えてみた【2024年5月/ウェビナーレポート】
ウェビナーを見逃した人も、振り返りがしたい人も、キャッチアップしておきたい人も!
2024年5月回のお題はこちら――「リクルートの戦略発表から今後の採用戦略を考えてみた 具体策編」
前回に引き続き、今回はより詳しい“具体策”と、加えてこれまで触れていなかったサービスについてもご紹介します。
採用の現場で必要なのは、なんといっても具体的な手法ですよね。
前回のウェビナーについて簡単に振り返ると――
“仕事探しは「ボタン押す」くらい簡単であるべき”というリクルートの新しい戦略「Simplify Hiring(シンプリファイ・ハイヤリング)」は非常にインパクトがありました。
蓄積された膨大なデータとAIの組み合わせという新しい技術の活用もありますが、文字通りの(というか想像以上の)シンプルさにも驚きでした。
また、Indeed社の掲げるミッション「We help people get jobs.」にも表わされている求職者ファーストの姿勢が、実は、めぐりめぐって採用企業のためにもなることが、一番お伝えしたいポイントでした。(ちなみにこのミッション、Indeed社の全従業員がほぼ例外なくサクッと言えるそうです。細部にリアリティを感じますね)。
さらに、日本の人材マーケットの特徴についても触れました。Indeed PLUS は、こうした日本のマーケットに合わせて進化しています。
☆より詳しく知りたい方はこちら!
前回の復習もしっかりできたところで、5月回のウェビナーレポートへ!
前回より図版多めでボリュームUPですが、知りたい具体策のヒントがきっとあるはずです。
今回のポイントは――
◆基盤構築:選ばれる会社になるためのポイント
○採用サイト・ATS(採用管理システム)が情報の結節点となる
まず大切なのが、どうやって1人でも多くの求職者に自社を見てもらうか。
今後は採用サイトないしはATS(Applicant Tracking System/採用管理システム)がないと採用活動ができない、それこそ“一家に一台”じゃないですが1社にひとつATS、というぐらい大事な採用ツールになっていきます。
顕在層はもちろん、潜在的な求職者層にも、仲間集めのようにアプローチすることがポイント。全方位で情報を伝え、注目(=求職者)を集めることが大切です。
○採用サイトは求職者目線で情報を構築し、採用ブランディングを強化する
3年前に作ってそれっきり…など、採用サイトの作りっぱなしはNG。
「お店」と同じように「店内」のきれいにし、「商品」を見やすくしておくのが大事です。
表現を豊かにする、キャリアイメージを提供するなどともに、外部との連携など機能面でのアップデートも必要です。
○リアル接点ではパンフレット・紙アイテムも採用ブランディング構築の重要な役割を担える
5年前に作りました、というような会社パンフは、情報そのものも伝わり方も変わってしまっている可能性が大。要注意です。
紙媒体でも、QRコードを入れるだけで採用サイトと連動させることができるなど、使いどころは工夫次第。
高校採用において紙媒体は、いまだに効果大なアイテム。年齢層が高めの教師や保護者などには信頼性があります。
○写真や動画を活動することで、情報が伝わりやすくなる(対面時にも有効)。
動画による情報伝達の速度は、テキストの5000倍と言われています(ちなみに写真はテキストの7倍とのこと)。
どんな仕事なのか伝えるためにも動画は有効――スマホで見られるように採用サイトに埋め込めば大きな効果が得られます。
より良い採用活動のため、まずは基盤構築が重要、ということですね。足腰がしっかりしていればこそ、自社に最適な採用も可能になります。
◆具体策①: 無料手法・低予算での採用
無料手法のポイントは、リファラル採用と「高校生採用の進化」への適応にあります。
○リファラル採用成功のために重要なこと――スクラム採用(全員参加採用)
リファラル採用(従業員紹介)が成功しない?
それは、「社内エンゲージメントの弱さ」が理由かもしれません。
リファラル採用においては、従業員の「自社LOVE度」を高め、いかに協力的になってくれるかがカギ。つまりここでも、社内の人に対してではありますが、「選ばれる会社」になることがポイント。
人事部だけが採用をするのではなく、全員でやる「仲間集め」のような求人活動の構築が今後は重要になってきます。これがスクラム採用(全員参加採用)です。
○高校生採用の進化をいち早く取り入れる
高卒新卒採用の求人倍率は過去最高を更新。表向きは高3の7月がスタートですが、それでは実は遅すぎる…! 高2の秋から動きは始まっているんです。
IT業界・飲食業界・販売業界・建築業界・製造業界・物流業界・介護/看護業界・公務員/警察・自衛隊などの業界で奪い合いが!
この領域ではこの先、人事部・採用担当だけが頑張っても、どうにもならない、ということですね。リファラルでは、周囲をどんどん巻き込んで全社員が採用の当事者になるみたいなものですし、高卒採用では、進路指導教諭の負荷を減らす&合法的な早期アプローチをするのがポイントです。
◆具体策②:成功報酬・従量課金での採用
ダイレクトリクルーティングと人材紹介で、AIに選んでもらい「マッチング」を強化するのも一つの手段です。
○ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは人事にパワーがあれば有効な打ち手です。
人材紹介よりコストはやや下げられるものの、人事がスカウトを行なうためパワーが必要になります。
増えているRPO(採用代行サービス・スカウト代行サービス)の併用もおすすめです。
登録者のプール(レジュメ)を使ったダイレクトリクルーティングの展開により採用スピードをUPすることが可能。
また、受動的な「待ち」から、能動的な「アクション」で企業側の実感値を上げていくことができます。
○人材紹介の進化系
複数の中小人材紹介を束ね、一括して情報提供して採用促進する仕組み
多くのエージェントにより、採用の最適化を進めることが可能。
AIが希望求職者を探し、依頼企業がエージェントを動かす仕組みです。
利用企業が◎を押すとエージェントが登録者を口説き、企業へ接続してくれる仕組み。
◎△Xで必要な人材を見極めるので、使えば使うほど紹介者の精度が上がる。
○その他の採用推進ツール
新卒採用の最終面接で落ちた人限定のプールでスカウトする「ABABA」
これは決して「敗者復活」ではありません。そもそも最終選考に通らなかった人は「敗者」ではありません。たまたまその企業と縁がなかった、というだけのこと。
最終選考まで残る優秀さは持ち合わせている。そんな人材に対してスカウト(ダイレクトリクルーティング)をかけるサービス。それがABABAです。
それゆえ、一発最終面接が大前提となります。社長ないしは最終決裁者がパッと会って決める、というのがレギュレーション。
○スポットワークを入口にした体験入社の仕掛け
スポットワークを「職場見学」「体験入社」のツールとして活用し、レギュラースタッフへ引き抜きを行なう仕組み。
応募障壁の低下とミスマッチ防止に有効。
思いもかけなかったサービスや、どうしてこれまでなかったのか不思議に思える仕組みなど、採用推進ツールはこれからも進化していくのではないでしょうか。
◆具体策③:広告型課金での採用
広告型求人はWeb広告・SNS広告へシフトする動きが強まっています。そのため、マーケティングの考え方が重要といえます。
○マーケティングの思考をベースに打ち手は「リアル」「Web」両面から考える
どんな人を採用したいのか(求める人物像)から、彼らの認知行動(情報収集)を「リアル」「Web」の両面で考える。
求める人物が『受け取りやすい状態』に情報を加工して認知させる(テキスト、写真、動画)。
潜在層をターゲットにしたWebマーケティング。
○広告PRだけでなく応募・面接・採用につなげる後工程もポイント
求人の方法をWebマーケティングツールに変えたから応募数が増えるわけではないことは、忘れてはいけません。
本質的に採用までの導線をどう変えていくのか? 後工程の改善も含めて行なうことが重要です。
○TikTokなどの動画SNSは認知・興味関心の入口を創ることに有効
何気なく見ているSNSへイメージ動画を投稿し、採用サイト、カジュアル面談へのリードを構築する。
20代・30代の男性への訴求採用には非常に有効と言われている。「企画勝負」ではありますが、チャレンジしてみる価値はある。
TikTokなどの動画SNSを惹きこみ線にし採用サイトで本気度を構築する。
◆これから先の採用活動をどう考えるか
この先、人手不足が進み、求職者は減っていきます。だからこそ――
企業が選ぶ採用活動から 求職者に選ばれる採用活動へ
求職者が情報検索する時代から AIが求職者へお勧めする時代へ
働き手を選ぶ採用から 選ばれる会社・選ばれる職場になる
これらを指針に採用成功に向けて、採用活動を推進していきましょう!
いかがだったでしょうか、今回のウェビナーレポート。
盛りだくさんな内容で、ボリューム多めだったかと思います。
と言いつつ、後読みのレポートだけじゃ物足りない! と思ったら、ぜひ次回のウェビナーにご参加ください。
次回テーマはこちら!
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