HRサービスは【データ×AI×人的資本】の世界観へ!採用のプロが『HR EXPO』で見た最新トレンド&注目サービス
2024年6月回のウェビナーレポートをお届けします!
さっそくですが、今回のお題はこちら――
採用のプロがHR EXPOで感じたHRサービスの「最新トレンドと注目サービス」
AI とのかけ合わせで、ますます目が離せなくなってきた最新の HR サービスの数々。
採用のプロである当ウェビナーのスピーカーが、盛りだくさんなEXPOの内容をギュッと凝縮し、最新トレンドと注目のサービスをお伝えします。
気になるサービスは要チェックです!
さて、今回のポイントは、この4つ――
HR EXPO 2024 の概要・傾向
気づきのキーワード7選
気になる面白サービス紹介
今後の HR を考える
では、まずは HR EXPO 2024 の様子をざっくりと。
◆HR EXPO 2024 の概要・傾向
HR EXPO[春]とは、例年ゴールデンウィーク明けに開かれる日本最大級のHR展示会。毎年、最新のHRサービスが出展されるのに加えて、近年はHR テクノロジーに注目が集まっており、全国の総務・人事担当者のみなさんが集まる一大イベントとなっています。
2024年は、5月8日(火)~10日(木)の3日間にわたって東京ビッグサイトで開催され、延べ人数で約3万4000人が来場。実際に参加した当ウェビナーのスピーカーは、広い会場内を2万歩ぐらい歩きまわりました!
それでは早速ですが、今回の HR EXPO に出展した292社の内訳を見てみましょう――
昔はリクルート、マイナビ、パーソルなどが出展する「採用メディア」の数が多かったのですが、なんと今では7社。「ATS・採用管理」も4社と少なくなっています。
それとは逆に「RPO・採用支援」が27社と増えています。去年までは、これほどの数はありませんでした。「健康経営」(ウェルビーイング)も47社となっていますが、こちらは採用が厳しくなった昨今、従業員の離職防止策として注目されているサービスです。
そしてダントツに多い「福利厚生」は70社ですが、実はここには興味深い変化が潜んでいるんです。それについては、後ほどご紹介します。
◆気づきのキーワード7選
さてここで、今回の HR EXPO 2024 を読み解くためのキーワードを、ジャンルごとに7つ、提示したいと思います。併せて、今回出展されていた中で、それぞれのキーワードが導き出されることになったサービスについても、簡単にご紹介します。
【中途採用】
・キーワード:「AI × 採用マーケティング」
◎「リクナル」
ひと言でいうと、ダイレクトリクルーティングの代行を AI が行うというもの。AI が直接データベースに入って、自動でスカウトを送って面接に誘導。
待てど暮らせど紹介が来ない! という悩みを解消します。
今回のイベントの RPO の中で唯一、AI を使ったサービスでした。
【新卒採用】
・キーワード:「超早期インターン × 採用広報」
◎「インタツアー」
・学生向け
・企業向け
超早期じゃもう遅い!?就活前の学生(大学1・2年生)と、超超早期から学生と接点を持ちたい企業をWIN-WIN の関係に導くマッチングソリューション。それだけでなく、SNSを活用した採用広報・学生インフルエンサーマーケティングも可能です。
学生にとっては早めの業界研究にもなるし、有償インターンとして報酬を手にできるメリットもあります。
【人事・労務管理】
・キーワード:「超廉価版出現 成熟市場へ」
◎「ヒトマワリ」
月額2万円から使える労務管理システム。
超シンプルなシステムで、きわめて使いやすい。今まで紙で管理してた企業にも優しいシステムです。
クオリティの高いサービスが、これだけ廉価になるということは、
マーケットが非常に成熟していることの表われだと言えます。
【タレントマネジメント】
・キーワード:「マネジメントからマーケットプレイスへ」
◎「HRMOSタレントマネジメント」
人が採用できない!に対して、社内の人材を最大限に活用し「人事異動」「プロジェクト」で人不足を解消していくというもの。
HRMOS(ハーモス)はもともと、応募受付のシステム。それを労務管理にまで伸ばしてきましたが、さらに進化して社内人材活用の領域にまでリーチしたサービスです
【エンゲージメント・教育】
・キーワード:「アナログ × デジタルのハイブリッド」
◎「ourly(アワリー)」
◎「ourly profile(アワリー プロファイル)」
社内報を出発点にして、経営理念の浸透や人材教育に活用できる社内SNS。
さらには、社内での思いがけない出会いなど、インナーブランディング・インナーコミュニケーションが改めて見なおされています。
◎「INSIDES(インサイズ)」
部下との面談、どうする?そんな課題解決に役立つのが、
「失敗しない1on1」の実践を支援する DX ツール。
面談の前にメンバーの悩みを可視化。前情報を得て面談に臨めるようになります。「マネジメントの仕方を育てる」という観点をもとにしたサービスで、教育研修の老舗リクルートマネジメントソリューションズだからこそ
提供できるサービスと言えます。
【ウェルビーイング】
・キーワード:「データ活用 × AI アラート」
◎「ミキワメ」
入社時の適性検査から入社後のコンディションチェックまで、一貫したウェルビーイング環境を構築するためのツール。
社員のメンタルの問題について関心が高まっている昨今。
このサービスを提供している会社では、以前は離職が多かったのだそう。それを反省した社長が、社員がもっとイキイキできる会社をつくるためのサービスを開始。もともとはサーベイ(適性検査)を行う会社だったので、そのノウハウを活かして始めました。
マネジメント側とマネジメントされる側、それぞれに調査を行い可視化。そうすることで総務・人事も介入しやすくなるのです。
社員一人一人に何をしてあげたらいいのか、どんな言葉をかけてあげたらいいのかを見える化します。
◎「Attuned(アチューンド)」
どうやったら人って頑張るの?
その人がやる気になるスイッチはどこにある?
これ、人材マネジメントの大きな課題ですよね。
メンバーそれぞれのモチベーションを可視化することで、それに沿った声かけを可能にし、早期離職を防ぎます。
【福利厚生】
・キーワード:「娯楽から戦略利用へ」
福利厚生のサービスって、導入してはいても、使われない場合も多い…と思いませんか?食事券とか映画の割引券とか保養所とか…。実際の利用率は10パーセントほど、と言われたりもします。
とはいえ、あまり利用されていないからといって、なくしてしまっていい、というものでもありません。
そんな福利厚生を、経営側からのメッセージや業務支援、学びの支援などに絡めて、戦略的に活用していこう、というサービスが登場してきています。
その会社ならではの福利厚生なら、メンバーも嬉しいかも。
◎「miive(ミーブ)」
◎「HQ(エイチキュー)」
サービスの中身も重要ですが、こうした考え方が生まれてきている、
ということが重要なのかもしれません。
◆気になる面白サービス紹介
さて、かけ足になってしまいましたが、7つのキーワードに沿って HR EXPO 2024 の概要をお伝えしました。これらに加えて、当ウェビナーのスピーカーが気になった注目のサービスをちょっぴりご紹介します。
◎「なやさぽ」
これも「エンゲージメント」分野ですが、サービス内容はズバリ「AI に匿名で悩みを相談して離職をストップ」。それだけ聞くとシンプルすぎる気もしますが、これがなかなか効果バツグンなのだそうです。
もともとは開発者が、社内向けに作成したものでしたが、導入してみると離職者が激減。効果あり過ぎ!ということで社外販売を始めたとのこと。
“気軽に相談できます”と定型文のように言われても、相談する相手が人間だと、なんだか億劫になってしまいますよね。
また匿名で AI に相談できるので、ちょっとした愚痴を聞いてもらうなど、ガス抜き的な使い方もできそうです。
◎「Pathos Logos(パトスロゴス)」
マーケットには、それぞれに領域をしぼり込んだ利便性の高いHR SaaS が数多くありますが、それらと競争するのではなく、共創しよう、つなげてしまおう! という発想が素敵ですね。
プラットフォームを提供することで標準化が促進され、個社ごとに使いやすい HR SaaS を選んだ上で連携できます。
競合や競争相手だと思ってたのに、じつは良きパートナーさんたちでした!
みたいな感じでしょうか。
◆今後の HR を考える
HR EXPO 2024 レポートということで、HR サービスの最新トレンドと注目のサービスをお伝えしましたが、いかがだったでしょうか。
最後に、今後のHRを考えていく上でのポイントをお伝えしたいと思います。
ここ7年、HR EXPO に通いつづけてわかったのは、様々なものがどんどんデータ化している、ということ。それが社内外でビッグデータとして蓄積され、AI で活用する、というのが大枠と言えます。
また、人もデータであり、そこを活かしていくというのが、すべてのサービス・商品に共通しているのではないでしょうか。
現在、社内のデータ化がまだ進んでいないようであれば、なんらかの形でデータ化をするべきでしょう。
とはいえ、ただデータ化すればそれでいい、ということではないですし、AI に丸投げしてしまえばOK! というわけでもありません。
人が採用できない・採用がむずかしい世の中だからこそ、人を大事にする。そのためのサービスもいろいろあります。
『データ × AI × 人的資本』
この3つのかけ合わせが、これから重要な世界観になってくると思います。
2024年6月回のウェビナーレポートは以上です。
このレポートを読んで、もっと濃く知りたい!スピーカーのトークをダイレクトに聞きたい!と思われた方は、
ぜひぜひウェビナー「オンライン採用サロン」もご視聴下さい。
次回のテーマはこちら!
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